2011 週刊文春 4/21号

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週刊文春 2011年4月21日号

文春図書館 活字まわり
「世界の全ての記憶」 植島啓司 4

 三、四年前に出た『バカには絶対解けないナゾナゾ』という本の中に次のようなナゾナゾがあった。
 いつも仕事帰りに同僚や部下を飲みに誘っていた僧は?
 すぐに答えを書くのはちょっとはばかられるのだが、この際仕方がない。答えは「道鏡」。「どう?今日」というわけ。たしかにバカには絶対解けないが、解けたからといってたちまち大威張りというわけにもいかない。
 実のところ、ぼくはこういう言葉遊びに目がなくて、つい真剣になってしまうのだが、なかなか解けなくていつまでもイジイジ考えてしまう。どうも困ったものである。テレビでクイズ番組の監修をしたり、『「頭がよい」って何だろう』というパズル本を書いたこともあるので、つい意地になってしまうのである。
 フランスの詩人ヴァレリーは「まじめくさった人はたいした考えをもっていない」「アイデアいっぱいの人はけっして深刻にならない」と書いているが、やっぱり一番ほしい友人はユーモアのある人ということになるのではないか。しかし、ぼくのようにちょっとしたジョークですぐ笑い転げてしまうのに、ユーモアのある人と言われないのは残念なことである。ユーモアのある人は意外と笑わないものらしい。
 最後に、もう一題。
 いつも適当で、すぐに妥協するくせに、すごい物理法則を発見したドイツ人とは?
 そう、答えはあの「エネルギー保存の法則」を発見したマイヤーである。もうおわかりだろうか?「ま、いいや」というのである。こういう問題こそ解けないといつまでもくやしいのである。


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