20240820-朝日新聞-朝刊
朝日新聞
2024年8月20日(火) 朝刊
第106回 全国高校野球選手権大会
観戦記
宗教人類学者 植島 啓司さん
歴史の一員になりたいから、人は聖地に足を運ぶ 植島啓司さん観戦記
朝日新聞デジタル 2024年8月20日 7時00分(19日、第106回全国高校野球選手権大会準々決勝 青森山田1ー0滋賀学園)
浜風が右翼から左翼方向へ。聖地では突然、冷たい風が吹いてくることが何度もあります。
約50年間、90カ国以上を訪れ、「聖地」を研究してきました。
特殊な景観など場所そのものに力がある。特別な人物が何かをなしえた場所。私は聖地をこの二つに分類しています。そして、人々が集まることで特殊な磁場が形成されることがあるとも考えます。
外壁を覆うツタや谷底からせり上がるような観客席。左右対称のすり鉢状の球場は、人々の熱気をため、数多くのドラマを生み出してきた。思いを受け止めてくれる圧倒的なスケール感。まさに甲子園は聖地らしい聖地と言えます。
甲子園は武庫川の支流だった枝…
( https://www.asahi.com/articles/ASS8M2W8VS8MPTQP00LM.html から引用)