『宗教学講義 – いったい教授と女生徒のあいだに何が起こったのか』(ちくま新書)

bk_19981119

 

著者: 植島啓司
株式会社筑摩書房(ちくま新書178
1998年11月20日 第一刷発行

 

目次

― 第1章 ご随意に
主要な登場人物は教授と女生徒(十八歳)。ある日、女生徒が教授の家に個人授業にやってくる。彼女は、育ちのいい、礼儀正しい、明るい娘で、足をそろえ、カバンを膝の上に置き、お行儀よく待っている。それに対して、教授は、ていねいだが、やや落ち着きがなく、伏し目がちにしている。


― 第2章 謎
教授の自室。女生徒はやや緊張ぎみ。窓からはやさしい風が入ってくる。教授はうってかわって上機嫌。すぐに授業が始められる。


― 第3章 わたし何を話しているんでしょう
教授の自室。この日の女生徒は快活な感じで入ってくる。すぐにいつもの椅子に座り、教授を待ちながらハミングを繰り返す。教授はややうつむき加減で登場し、彼女を見て軽く会釈する。


― 第4章 レポート
教授の自室。質問のために立ち寄った女生徒。教授は机の前に積まれた書類と格闘している。


― 第5章 不思議なことばかり
教授の自室。教授はどうやら先日のことが心にひっかかっていて、落ち着かない様子で書斎を歩きまわっている。そこに女生徒が入ってくる。彼女は相変わらず屈託がない。いつものように講義が始まる。


― 第6章 事件
助手のマリーが中央の書棚のところで女生徒の身上書を読んでいる。首をかしげたり、腰を叩いたりしながら。